浅間山荘〜前掛山ルート解説 （２００６．８．２６解説より抜粋）
国民宿舎・浅間山荘天狗温泉（駐車代500円）横を流れる蛇堀川に沿って広い登山道を進む。
案内板は湯ノ平コース・一ノ鳥居・二ノ鳥居・火山館の順に表示名が変わっていくので注意しよう。
道幅が狭くなり本格的登山道に入ると一ノ鳥居が近い。
一ノ鳥居からは直で二ノ鳥居へ登るルートと不動滝〜二ノ鳥居ルートに分かれるが迷わず
不動滝〜二ノ鳥居ルートを選択する。
二ノ鳥居を通過したあたりから沢側への傾斜がきつくなるので足許に注意が必要だが左に釣鐘岩、
右に牙山（きっぱやま）の岩峰群が近づくにつれ浅間山の懐に踏み入ったと感じる事ができる。
蛇堀川源流には噴湯丘に似た流れがあり、付近はガス（毒性は薄い）の臭いが濃く立ちこめている。
源流部を横切ってひと歩きした台地には小諸市火山館と浅間神社（せんげん神社）が建っている。
火山館は噴火時の避難壕を兼ねているが、平時は気さくな館長さんが暖かく出迎えてくれるので
テラスでコーヒーを飲みながら浅間山の事を教えていただくのも楽しいだろう。
浅間神社前から湯ノ平高原へ進み、草走り分岐点・Jバンド分岐点方面へ向かう
Ｊバンドへの道を左に分けて進むとコニーデ型の美しい姿をした浅間山が現れる。
山頂へのルートは山腹を斜めに横切るように伸びており、高度を増す毎に黒斑山
・仙人岳など浅間山第一外輪山の輪郭が鮮明になり旧火口跡からの登り込みを実感できる。
噴石がゴロゴロしている噴火口の縁が浅間山山頂（入山禁止）分岐点で、
南に延びる浅間山第二外輪山の最高点が前掛山だ。
噴石で穴が空いて使い物にならない二基の避難壕横から岩ゴロ道を上り、
歩きやすい火口壁上部に出るとひと歩きで前掛山に着く。　
遮る物がない山頂からは苗場山・岩菅山・四阿山・北アルプス・御嶽山・八ヶ岳・
仙丈ヶ岳・富士山の眺めが素晴らしい。　ｍｉｋｉｏ
Ｊバンド分岐点〜鋸岳〜仙人岳〜蛇骨岳〜黒斑山ルート解説
前掛山での展望を楽しんだら先程のJバンド分岐点まで戻り、湯ノ平高原を横切って賽ノ河原に出る。
浅間山中央峰・前掛山の穏やかで女性的な裾野に対し、前方にそびえ立つ浅間外輪山・蛇骨岳
・仙人岳・鋸岳の荒々しい岩峰群には畏怖の念さえ覚える。
Ｊバンドの登りは浮き石が多いので「落」に気をつけながら登る。
岩峰の下部をＪバンド方向へ向けて登り込むときは岩側に沿って登れば安全と思われる。
Ｊバンドの突端と鋸岳山頂からは別格の浅間山を望むことができる。
鋸岳から最高点の黒斑山までは刻々と変化する浅間山を楽しめるが、
湯の平側に鋭く切れ落ちた火口壁の縁に沿ってルートが作られているので慎重に足を運びたい。
《Ｊバンドとは》
ここは旧浅間山が出来たときに積み重なった溶岩や火山礫の層が交互にあり下から数えて
10番目（アルファベットのＪが10番目）の所を指すとの説もあったが、実は昭和２６年に
群馬県在住の有志が安全に賽の河原へ下りられるルートを開拓し、
これを浅間山側から見たとき尾根とルートの組み合わせが「Ｊ」に見えるので
「Ｊバンド」と命名され、バンドを直訳すると帯なので「火山礫の層」と勘違いされたようだが、
実際はゴロの良さだけで付けたとのことであった。　(*^_^*)
コメント
去年の９月に前掛山登山が解禁となったのを機に今回の浅間山第一・第二外輪山周遊プランを計画。
登山地図を見ると全行程は八時間強の長丁場だが、去年Ｊバンドから見た景色が忘れられず
仲間の竹内さんと実行に移す。
当初から参加表明していた松橋さんは時間的制約でキャンセルに、
この景色を見たらさぞ悔しがる事だろう。
松橋さんの代わりと言うわけではないが、我々が前掛山到着と時を同じくして西沢さんが
黒斑山に着いたのをアマ無線で確認。　
賽の河原で合流後は三人でルート談義に花を咲かせながらの楽しい山行であった。
立ち寄り温泉情報
浅間山荘・天狗温泉 日帰り入浴料 ５００円（登山で駐車場利用時割引有）
温泉満足度（星印の説明はＭＥＮＵページ） 管理人☆☆☆　竹内さん☆☆☆　西沢さん☆☆☆