根石岳・天狗岳登山ルート解説(桜平−オーレン小屋−夏沢峠)07.07.01硫黄岳解説より抜粋
桜平駐車場(駐車場のある林道終点が近づくと道の左右いたる所に駐車スペース有)から
車止めゲート脇を抜けて車道を緩く下るとシラナギ沢(沼郎兵衛沢)で、対岸には簡易トイレが
設置されている。
ここから夏沢鉱泉を経由してオーレン小屋までは樹林帯の中をシラナギ沢支流に沿って
登山道がのびており、苔むした爽やかな清流と、マイヅルソウ・スミレなど清楚な花々が
目を楽しませてくれる。
オーレン小屋前のベンチ横には、オーレン強清水と呼ばれる名水が湧出しているので、
名水でコーヒータイムと洒落るのも良いだろう。
小屋からはひと歩きで夏沢峠(ヒュッテ夏沢)に出る。 mikio
根石岳・天狗岳登山ルート解説(夏沢峠−根石岳−東天狗岳) 夏沢峠で天狗岳への指導標に従い左に折れ、箕冠山(みかぶりやま)を目指す。
標高差100bの尾根道を登り込み箕冠山の肩に出ると平坦な道となり、オーレン小屋からの
ルートと出会う台地が箕冠山分岐点だ。 台地には天狗岳近辺の案内図と指導標が立つ。
右に折れ、土砂流出防止用に埋められた鉄階段をひと下りした砂礫鞍部にはコマクサの
群生地(保護区)が広がる。
鞍部西斜面にコマクサ保護の監視小屋を兼ねた根石山荘が建ち、山荘から根石岳までは
5分ほどの登りだ。
岩ゴロの根石岳山頂からは双耳峰・天狗岳の眺めが良い。
山頂岩頭部の左を巻いて稜線を緩く下り、本沢温泉へ下山する白砂新道を右に見送ると東天狗が近い。
岩ゴロの急斜面から爆裂火口を思わせる断崖を右下に見て鉄橋を渡ると頭上が東天狗岳山頂だ。
天気が良ければ360°大パノラマを楽しめるはずである。
帰路は箕冠山分岐点まで戻り、シラビソ樹林の中をオーレン小屋まで下る。 mikio
コマクサの植生(百花繚乱より抜粋)
コマクサは何といっても高山植物の中では一番人気、殺風景な砂礫地にあの可憐なピンクの花を
咲き乱れさせ訪れる登山者の目を楽しませてくれるからでしょう。
誰が言ったのか高山植物の女王という表現がぴったり。
実は明治時代の文士で放浪の作家と言われた大月桂月が北海道の大雪山で初めてこの花に逢って
感動して言ったと伝えられています。
その和名は意外にも花の形が馬、つまり駒の顔に似ていることに由来します。
ところが女王のイメージとは裏腹にコマクサは高山植物の中でも先駆植物として、
何も生育していない厳しい環境の土地に最初に根づく植物として重要な役割を担っているのです。
その土地の養分が豊かになると、やがて他の植物に譲り、別の土地に移転しなければならない
過酷な運命を背負っているのです。女王には女王の孤高な生き方があるということでしょうか。
このような厳しい環境に耐えていけるのも、細いしなやかな根が地中に深くもぐり、
地上部からは考えられないほど広くのびているからなのです。
コマクサは葉柄や花茎のかなりの部分も砂礫に埋まっており、地下部は地上部の五倍以上の長さに
達していると言われています。
種から花が咲くまでにおよそ7〜8年、花が終わり果実が熟す頃には花茎も枯れ、
高山に冬の到来を告げる風が吹くとコマクサの花茎は根元からポキッと折れます。
風のまにまに砂礫地を転がっていくとき、種子がばらまかれ、
再び馬面の女王の新たな挑戦が始まります。
コメント
折角の三連休が梅雨と台風のWパンチで台無しに・・・
台風一過の青空(天気予報は正午前後が晴れマーク)を期待して「根石岳コマクサ花旅」を計画。
途中途中でのぞく青空に期待は高まったが、終わってみれば曇り〜雨〜曇りの山行だった。(泣)
立ち寄り温泉情報
「諏訪湖下りSA内・諏訪温泉」 入浴料 575円
温泉満足度(星印の説明はMENUページ) 管理人・竹内さん・佐藤さん・宇都宮さん☆ |